
「簿記」とは、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して 経営成績と財政状態を明らかにする技能のことです。
ほとんどの人がこの科目からスタートすると思います。
税理士の実務にも直結する学問であり、「財務諸表論」「法人税法」「所得税法」など他の試験科目にも関連してきます。
日商簿記1級・2級を取得していると有利です。
簿記論の出題傾向
簿記論では大問が3題出題されます。
簿記論というわりには理論問題は出題されず、計算問題が100%です。
平成16年度税理士試験の出題ポイント〔国税庁〕によると 「簿記論における出題の特徴として、総合問題と個別問題の2タイプの問題が出題される点が挙げられる。
総合問題は、ある会計単位の簿記一巡の手続きに関する理解力と実務能力を、個別問題は、企業会計上の重要な取引を問うことを目的としている。」 と書かれています。
日商簿記よりも難易度が高く、ボリュームもあるためにスピードが必要です。
「貸借対照表」「損益計算書」などが財務諸表と呼ばれるものです。
簿記論と同じく、これも税理士試験の基礎となる科目です。
簿記論との関連が強いので、合わせて学習すると効果的です。
財務諸表論の出題傾向
財務諸表論の出題範囲は「会計原理、企業会計原則、商法中商業帳簿及び会社の計算に関する規定、商法施行規則中総則、財産の評価、貸借対照表等の記載方法等及び純資産額から控除すべき金額に関する規定(ただし、特定の事業を行う会社についての特例を除く。)、財務諸表等の用語・様式及び作成方法に関する規則」となっています。
財務諸表論では大問が3題出題されます。
1,2題が理論問題で、3題目が計算問題です。
所得税は年に一回国に納めるわけですが、給与明細を見ると毎月所得税が引かれているはずです。これは会社が毎月概算で徴収していて、年末調整で所得税を確定しています。
また、給与所得以外に事業所得がある場合は確定申告をする必要がある場合もあります。
所得税法では、このような所得税の計算、申告方法などを学びます。
所得税法の出題傾向
税理士の実務では必ず必要になります。
税理士として独立した場合は、自分自身の確定申告も行うようになるでしょう。
所得税はとても身近なものなので、イメージが湧きやすいと思います。
問題は大問が2題出題される形となっていて、理論問題と計算問題が半々です。
「所得税法」「法人税法」は選択必須科目なので、最低1科目は選ばなければなりません。
非常にボリュームのある分野です。
何をするにしても、モチベーションが一番大事だと思いますが、
モチベーションを維持していくためには、しっかりとした目的が必要です。
最初は開業する気で学習していても、途中で将来が不安になったり、本当に税理士になりたいのかわからなくなり、試験勉強も中途半端なまま終わってしまう可能性もあります。
なにかを新しく始め続けていくためには、始める前にちゃんと将来をイメージしておく事が大事だと思います。
試験勉強から合格⇒開業までのイメージ、どんな税理士になりたいのか?などをノートに書いて、たまに見返すようにするとモチベーションを維持しやすいと思います。
私は熱しやすく冷めやすい性格なので、なにかを始める時は紙に書いておくようにしています。
独学のメリットは、「コストが安い、自由な学習方法、時間に縛られない」といったとこでしょうか。
日商簿記1級レベルの知識があって、すでに会計事務所や税理士事務所で実務経験がある人ならば独学でもよいのかもしれませんが、初学者がお金がないからといって独学で勉強するのはリスクが高いかなと思います。
独学では短期合格は難しく長期計画になると思います。
しかも、最新の情報も自分で時間を掛けて収集しなければなりません。
合格できなかった時の学習時間のリスクを考えると、税理士受験は予備校の通信講座か通学講座を選択するのが無難だと思います。
通学のデメリットは「お金が高いこと」、そしてなによりもスケジュールが厳しいことがあります。
通学の場合は超ハードスケジュールで、毎日税理士試験学習漬けになります。
しかし、その分短期での合格が狙えます。
仕事をしていなくて、短期間で合格を目指したい人は通学を選ぶとよいと思います。
逆に会計事務所や税理士事務所で実務経験を積みながら、ゆっくり学習していくという人は、通信講座が合っていると思います。
合格した科目は一生有効
税理士試験は合計5科目を合格すれば、資格を取得できます。
しかも、試験科目は一度合格すれば一生有効なので、年に1科目ずつ勉強していくという方法も可能です。
そのため、税理士試験の学習プランはそれぞれの生活環境により差がでます。
何年で税理士試験5科目を目指す?
学習期間は大体、2年間〜4年間というのが一般的です。
最低でも2年間は必要だといわれています。
例えば、2年で合格を目指す場合は、1年目に「簿記論」「財務諸表論」と「選択科目」で3科目。
2年目に「所得税法か法人税法」と「選択科目」で2科目合格を目指すなどのプランが考えられます。
でも、受験に専念できる人でないと2年での合格は時間的に厳しいです。
サラリーマンなど仕事している人は、3年、4年でのプランが余裕を持ててよいと思います。
5年、6年プラン(10年プランでも)も可能ですが、あまり長い期間だと、やる気がもたないかもしれません。
簿記論は税理士の基礎ですし、ほとんどの科目に関連してきます。
特殊な事情がない限り簿記論から始めるのがベターだと思います。
簿記論以外から始めるパターン
簿記論以外から始める場合があるとすれば、もう試験日が近く、「簿記論」を勉強する時間がない時です。
とりあえず、今年中に1科目でも合格しておきたいけど、簿記論を勉強する時間がない!
って時は、「酒税法」や「国税徴収法」などのボリュームの少ない選択科目を選ぶ方法もあります。
「酒税法」「国税徴収法」などは簿記の知識が必要ないので、税理士試験を受けたいけど時間がない人にはオススメです。
税理士試験の最大の特徴は科目合格制度を取っていることです。多くの試験は、一回の試験で全ての科目に合格しなくてはなりません。
しかし、税理士試験においては、一科目ごとの合格も可能なのです。
しかも、一回合格した科目は生涯有効となります。
従って、受験回数を重ねていけば、非常に合格しやすい試験だと言えます。
また、一年に一科目ずつ受けていくことも可能なので、社会人がゆっくりしたペースで勉強しても合格可能な試験だと思います。
もう一つの特徴は選択科目の選択の幅が広いということです。
必須科目もありますが、受験生は計11科目中、5科目合格すれば、税理士の資格を得ることが出来ます。
苦手な科目は敬遠することが出来ますし、自分にとって簡単そうな科目を見つけて集中的に勉強することで得意科目を作ることも可能になってきます。
次に試験科目について見ていきましょう。
試験科目は全部で11あります。
受験生はその中から5科目を選択することになります。
会計科目の「簿記論」及び「財務諸表論」の2科目は必須科目です。
この2科目には絶対に合格しなくてはなりません。
税法科目のうち、「所得税法」と「法人税法」は選択必須科目になっています。
このうちのいずれかは必ず選択しなくてはなりません。勿論、両方を選択することも出来ます。
税法科目のうち、「相続税法」、「消費税法」「酒税法」、「国税徴収法」、「住民税」、「事業税」、「固定資産税」は選択科目になっています。
ただし、「消費税法」と「酒税法」の両方を選択することは出来ず、どちらか1科目を選択することしかできません。
「住民税」と「事業税」についても、両方を選択することは出来ず、どちらか1科目を選択することしかできません。
先ほども触れましたが、税理士試験は科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。
選択科目の選択はそれほど焦る必要はありません。
勉強を進めていくうちに、自然と自分にあった科目が分かってくるものです。
そもそも、科目の内容もわからないうちに得意や苦手の判断がつくはずもありません。
勉強していくうちに、苦手意識がついてしまった科目を避けたり、得意科目を見つけたりして、自分の受ける科目が自然と定まっていくと思いますよ。